おそまつなガットギターのリペア

どうしてもガットギターで弾いてみたい曲があったんです。しかし、あんまり使わないような気がしたので中古を探しました。近所のリサイクルショップで出会ったガットギターは、なんと1500円!修理して生き返らせてあげることにしました。
素人によるクラシックギター修理の一例です。


 

なぜそんなに安いのか。
傷らだけの錆びだらけなのです。
海で演奏して、堤防に寝かせたようなものすごい傷。
打痕も半端ではありません。
糸巻きは即廃棄です。笑
弦なしのため1500円 笑

弦は消耗品ですから、あってもなくても価格には影響しないと思うのですが・・・。
表板の一部の塗装を剥がしてみました。

マジックで書いた印は、深い傷と打痕です。
塗装を剥がすときれいなものです。
なんとかなりそうな予感。

撮影のためにリビングに持って来ましたが、作業は風呂場でやっています。サンドペーパーでゴシゴシやるので、全身粉だらけです。
内部のブレーシング(力木)が外れていたので、今のうちに接着することにしました。適当なクランプがなかったので、伸縮式の魂柱を即席で作りました。こいつをジャッキのように使い、圧着するわけです。
裏面の傷も消えました。
・・・。
塗装開始!

素晴らしい光沢ですが、翌日には・・・
このありさまです。笑

塗っては磨く、繰り返しです。
サンディングブロックは何種類か使い分けていますが、これは防振ゴムを流用したものです。
本来は洗濯機の下に敷いて使うもの!
乾燥中はこんな感じです。
鉛筆も使いようです。笑
完成!

塗料はカシューです。
はじめは『ネオクリア』を塗ったのですが、フォークギターみたいな色合いになってしまったので、『透』を混ぜて調色しています。

刷毛塗りのあとで鏡面に仕上げました。
糸巻きの交換と再塗装で、新品のように生まれ変わりました。リサイクルショップに持ち込んで買い取り価格を確認したい気持ちもありますが、手放すのがもったいないくらいの仕上がりになりました。
今回はギターのラベルも貼り替えます。

このラベル、イラストレーターにお願いしました!
ラフなイメージを伝えただけなのに。
プロってすごいです。

現在、好みの紙を探しています。
いい感じの紙が手に入ったら文字入れして貼ります。


 

とても1500円とは思えないギターになりました。
塗料やサンドペーパーは手持ちのものを使ったので、
リペアにかかった費用は糸巻きの購入代金の1380円だけです。
見た目だけじゃなくて、意外としっかり音も出ています。
おそまつ。


 

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